家では手帖が開けません。テレビと洗濯物と冷蔵庫が、順番に呼んでくるからです。だからわたしは、ノートを開くためだけに喫茶店へ行きます。
注文はコーヒー1杯、480円。制限時間はカップが空になるまで、だいたい50分。この「そろそろ出ようかな」がある感じが、家にはない集中を作ってくれます。

書くことは、たいしたことじゃなくていい
手帖に書くのは、来週の予定と、先週見つけたものの記録。「ジャムだけ売っている店、営業は金土だけだった」。それだけです。日記というほど立派なものではありません。でも半年分を読み返すと、自分の週末の地図ができています。

喫茶店は「書く場所」として完成している
考えてみると、ちょうどいい広さの机、ちょうどいい雑音、時間の区切り、全部そろっています。図書館より少しゆるくて、家より少し緊張感がある。この塩梅は喫茶店にしかありません。
ノート1冊とペン1本だけ持って、近所の喫茶店へ。50分後、あなたの週末に予定がひとつ増えているはずです。




